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2008.05.03

H8のモニタを作ってみた

以前紹介したH8マイコンボード「AKI-H8/3069Fマイコンボード」は数多くあるH8マイコンシリーズの中でもH8/3069と言われるCPUを使っています。H8/3069はフラッシュメモリを512Kバイト内蔵していて、RS232Cからソフトウエアを書き換えることが出来ます。ただし、フラッシュメモリは寿命があるため書き換え回数もメーカ保証は100回程度です。(実際はもっと書き換えても大丈夫なようです。)

ソフトウェアを作るには、何度も試行錯誤が必要なので、ソフトを修正するたびにフラッシュメモリを書き換えているとすぐにフラッシュメモリの寿命が尽きてしまいます。

そこで、モニタソフトを作ってみました。安直な名前ですが取り敢えず「h8mon」と命名し、以下に公開しました。

h8monはS-Record形式のH8用プログラムのダウンロードと実行のほか、レジスタ、メモリの参照、編集や、ブレークポイントの設定、ステップ実行機能、逆アセンブル表示機能と、おおよそソフトウェア開発に必要な機能は網羅していると思います。
その他、仮想割り込みベクタやgdbのstub機能も持ちます。(これらは後ほど解説しようと思います。)

h8monは、以前公開したクロスコンパイラでコンパイルできます。
以下はコンパイルの例です。

$ tar xvfz h8mon-0.80.tar.gz
$ cd h8mon-0.80
$ make

正常にコンパイルが終了すれば、ファイル「h83069mon-0.80.mot」が出来ます。
これをAKI-H8/3069Fマイコンボードキット付属のフラッシュ書き込みツール等で、フラッシュメモリに書き込みます。正常に書き込みが完了すれば、AKI-H8/3069Fマイコンボードをモード5で動作させます。

RS232Cは適当なターミナルソフトを下記の設定で接続してください。

ボーレート:115200 bps
データ:8ビット
パリティ:なし
ストップビット:1ビット

うまく動けば、ターミナルソフトに下記のようなメッセージが出力されます。

H8/300(H) 3069F Monitor Ver. 0.80
(c)2003,2004,2007 Takashi SHUDO
Virtual vector table area : FFBF20 - FFC01F
Monitor used RAM area     : FFC020 - FFC475
Monitor stack end address : FFC608
Build date                : 11:20:02 May  3 2008
>

「h」と入力すると簡単なヘルプメッセージが出ます。
次回は、h8monを使ったプログラムの動かし方、デバッグ方法を解説する予定です。(っていうか全然工作の話出てない…。(^^;;;)

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