ファインモールド 1/72 航空自衛隊 F-15J 戦闘機 ホットスクランブル1984 初期仕様

F-15Jは、アメリカのマクドネル・ダグラス社(現在はボーイング社)が開発したF-15イーグル戦闘機から派生した航空自衛隊の主力戦闘機です。F-15Jは、1979年から日本に導入され、その後もアップグレードが行われています。

今回紹介するキットは2023年9月に発売されたファインモールドの1/72スケールF-15Jです。F-15Jは1985年導入機からアップグレード(多段階改良計画適用機)されておりJ-MSIP機と呼ばれています。本キットはパッケージに「”ホットスクランブル1984”(初期仕様)」と記載されている通り、アップグレード前の機体を再現しています。ファインモールドからは2023年10月にJ-MSIPのF-15Jの1/72スケールキットも発売されました。

機体上部のパーツです。非常に細かなモールドが再現されています。

コックピットと前脚室のパーツ構成です。脚室内の側面にも細かな配管等が再現されています。

コックピットのフロントパネルはモールド有りと無しが選択できます。キットの組み立て説明書ではモールド無しのパーツにデカールを貼るように指示されています。サイドパネルも同様にモールド有りと無しのパーツが同梱されています。

コックピット周辺のパーツ構成です。

フロントパネルとサイドパネルはモールド有りのパーツにデカールを貼りました。マークソフターを使用して凹凸のあるパーツにもデカールをなじませました。

エアインテーク内部やエンジンノズル内部も再現されています。

機体上部の一部が別パーツになっています。J-MSIP機と異なる部分を別パーツにしているようです。

コックピット周りの塗装を終えた状態です。コックピット後ろの空間も非常に詳細に再現されています。

主翼下部のパーツ構成です。ハセガワのキットとは異なるユニークな分割です。パーツの精度は非常に高くピッタリとハマります。機体下部のモールドも非常に詳細です。

エアインテーク周辺のパーツ構成です。F-15のエアインテークはエンジン稼働状態になると下向きに角度がつくのですが、それを再現するためのパーツも同梱されています。今回はエンジン停止状態で組み立てました。

垂直尾翼のパーツはは胴体側面と一体となっているため、取付角度が傾くことが有りません。主翼のエルロンも上げた状態と下げた状態が別パーツになっており、どちらか選択することが出来ます。

アレスティングフックも別パーツで再現されています。エンジンノズルの形状が最もJ-MSIP機との違いがわかる部分だと思います。

脚室内部も詳細なディティールがあります。駐機状態でもタイヤ格納部分は閉じているので、予め接着しました。

射出シートのパーツ構成です。

別売のシーツベルトパーツを使ってディティールアップしてみました。

キャノピー前部はマスキング後、フラットブラックを塗ってから接着しています。

コックピット周りをマスキングしてから機体全体にエアブラシでサーフェーサーを塗装しました。組み立て説明書にも記載されていますが、非常に細かなディティールを潰さないようにスプレー缶によるサーフェーサー塗装はやめたほうが良さそうです。

サーフェーサーはグレーを使用しました。

パネルラインをフラットブラックで塗装しています。

その後、パネルラインの黒を「気持ち」残す程度に指定色のクレオス308番を塗装しています。

迷彩塗装のマスキングは一度ざっくりとマスキングしてから、パターンをペンで書き込んで剥がし、パターンを切り取ってから再度貼り付けています。

マスキングは、それなりに複雑なパターンなので手間はかかります。

同じく、下地のパネルラインのフラットブラックを気持ち残してクレオスの307番を塗装しました。

エンジン部分の金属色は下地に艶有りの黒を塗っています。

この部分はパネルごとに微妙に金属の質感が微妙に異なるので、何種類かのシルバーで塗り分けてみました。

脚室内の白は最後にマスキングで塗装しています。

基本塗装を終えた状態です。

全体をタミヤの墨入れ塗料、ダークグレーで墨入れをしています。

かなり多くのコーションマークのデカールが付属します。

いくつかのマークがまとまって一つのデカールになっているので、見た目よりは数は多くありません。

とはいえ、全部貼り終えるのに数日かかりました。(^^;

実機写真では機体の裏側は煤やオイル汚れが目立つので、スミ入れ塗料のダークブラウンやブラックでそれっぽく汚してみました。

近代改修前の機体はエンジンノズルにアイリスカバーが取り付けられています。

本キットは武装が同梱されていないので、別売の航空自衛隊ミサイルセットからAIM-9L/M空対空ミサイルを付けてみました。

F-15Jは運用開始から40年以上経過していますが、その高い性能と信頼性から現在でも主力戦闘機として活躍しています。今後もさらなる能力向上改修が計画されており、現在運用されている約200機の半数が改修される予定だそうです。

本キットはF-15Jの運用開始頃の状態を再現しています。近代改修後の現在の状態のキットも同社から発売されており、両方揃えることでF-15Jの進化を確認できるのは面白いと思いました。キットの内容も最新の製品だけあって1/72スケールのF-15キットとしては決定版と言える内容だと思います。エアインテークやエルロン等の稼働状態が選択できるのも個人的には嬉しいポイントです。

コメント

  1. ふなひで より:

    モデルアート1月号でも特集されていますね。こちらは改修後のものですね。
    https://twitter.com/modelerKitazawa/status/1729127317723812239/photo/1

  2. shudo より:

    改修後のキットも購入しているのですが、別のキットを作成中です。(積みプラになりそう(^^;)

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