ドイツ軍V号戦車パンサーは第2次世界大戦中に開発された戦車です。ソ連のT-34戦車との戦闘にてIII号戦車、IV号戦車が苦戦した経験から開発されました。パンサーはD型の他、A型、G型等がありますが、D型が一番最初に生産されました。
今回紹介するキットはタミヤ1/48ミリタリーミニチュアシリーズのパンサーD型です。本キットは2019年に発売されました。
車体下部はダイキャスト製で転輪の軸は一体に整形されています。プラパーツは瞬間接着剤で接着するように指示されています。
ドライブスプロケットとロードホイールのパーツ構成です。ドライブスプロケットのみポリキャップではめ込むようになっています。
アイドラーホイールは3パーツから構成されています。
車体上部のパーツ構成です。傾斜装甲となっておりT-34の影響が伺えます。
車体後部のパーツ構成です。
車体各部に取り付けられるラック等のパーツ構成です。
ワイヤーロープは付属の紐をカットして作成します。
砲塔のパーツ構成です。主砲の上下軸はポリキャップで完成後も動作可能です。
ここまで組み立てて塗装作業に入りました。
コマンダーのフィギュアが付いています。1/48スケールとは思えないほどの素晴らしい造形です。
ロードホイールは表面のみ、丸く切り取ったマスキングテープでマスクして塗装しました。
先ずは車体下面を塗装して転輪パーツを接着しました。
履帯パーツは曲面になる部分が分離されています。
履帯は車体には接着せず履帯パーツを繋げて、接着剤が固まってから塗装のために一度取り外しました。
この状態で履帯を塗装し、転輪と履帯をウエザリングペーストで泥汚れを行いました。色味が単調にならないように、マッドレッドとマッドホワイトの2色を使ってみました。
その後、履帯を車体に固定しました。つなぎ目をピンセットで固定して接着剤を流し込んでいます。
車体上部と砲塔、履帯の装甲板のベースを塗装した状態です。下地塗装はマホガニー色のサーフェーサーを使いました。
エアブラシで迷彩塗装を書き込んでいます。
その後、細かな部品を筆塗りで塗装しました。
凹凸のある部分のスライドマークは一体で印刷されたものと、凹凸に合わせて分割されたものから選択できます。今回は分割されたものを使ってみましたが、マークソフター等のデカール軟化剤を使えば一体のスライドマークのほうが作業は楽かもしれません。
チッピング塗装でサビや塗装ハゲを書き込んでから、タミヤの墨入れ塗料ディープブラウンでフィルタリングしてみました。パネルの継ぎ目はブラックで墨入れしています。
フィギュアはタミヤのウェザリングマスターでハイライトを入れています。顔の部分はタミヤスミ入れ塗料のオレンジブラウンで影に墨入れし、ウェザリングマスターの「Gセットフィギュア用I」で肌の色味に変化を付けました。非常に小さいので付属の刷毛は使用せず、細い筆で塗っています。
砂埃の汚れにクレオスのウェザリングカラー、サンディウォッシュを使ってみました。
クレオスのウェザリングカラーは最近、瓶の形状が丸いものに変更されました。
エッジの部分をタミヤウェザリングマスターEでドライブラシの要領で明るくしてみました。エンジン廻りの煤汚れや予備履帯のサビ表現にはウェザリングマスターBを使ってみました。
足回りの土汚れにはクレオスのウェザリングパステルを使ってみました。
パンサー戦車は東部戦線で広く運用され、ソビエト連邦のT-34などの対戦車戦力に対抗しました。西部戦線でもノルマンディー上陸作戦(D-Day)やその後の西部戦線で連合国軍と交戦しました。パンサー戦車は高い機動性と優れた火力、堅牢な装甲を持ち一定の成功を収めましたが、生産には高いコストと複雑な製造プロセスが伴っていた為、生産台数は約6000両と相対的に少なめでした。(ソ連T-34やアメリカM4シャーマンはそれぞれ5万両以上生産されているのです)
タミヤ1/48ミリタリーミニチュアシリーズは、1/35スケール並のディテールで有りながら手軽に作れるので私自身非常にお気に入りのシリーズです。本キットも2週間ほどで完成させることが出来ました。今回も入手しやすい国産のウェザリング塗料のみで汚し塗装を行ってみました。
コメント
まるでタミヤカタログの作例を見ているようです。プロとして販売できると思います。。
いつもコメントありがとうございます。
私の1/48ミリタリーミニチュアシリーズコレクションもも3号、4号、6号戦車に5号戦車が追加されました。あとキット化されているのは2号戦車ですね。(^^)