陸上自衛隊74式戦車は国産2代目の主力戦車で、1974年から調達が開始されました。74式戦車は現在も運用されていますが退役が進み、最新の10式戦車や16式機動戦闘車に置き換わってきています。
今回紹介するのはホビージャパンから2023年3月に発売された1/35スケール、陸上自衛隊74式戦車です。
転輪のパーツ構成です。すべての車軸がポリキャップで回転するようになっています。
本キットの特徴として、実車と同じようにサスペンションによる車高の変更ができるようになっています。実車の74式戦車は油圧サスペンションにより車高を上下左右に20cm変更することができます。
車高調整はキットの完成後も、車体の裏側にあるスイッチの位置を変更することで調整することができます。
サスペンションを下げた状態です。
サスペンションを上げた状態です。
サスペンションを調整するメカ部分です。
エンジンルームの一部も再現されています。
後部のハッチを開けてエンジンルームを見ることができます。
エンジンルームのハッチを閉じた状態です。
履帯は一枚ずつパーツ化されており、一つづつ接続していきます。接着後も稼働することができます。履帯を組み立てるためのガイド用治具が付属します。
片方78個のコマを接着していきます。これは、なかなか時間のかかる作業です。(^^;
78コマだと少し長い感じがしたので、一コマ減らして77コマとしました。
フェンダーのパーツ構成です。
車体とフェンダーを接着した状態です。
マフラーのパーツ構成です。
主砲のパーツ構成です。主砲先端はライフル溝も再現されています。
74式戦車の特徴でもある、主砲の左についている赤外線投光機のパーツ構成です。前面はクリアパーツになっています。
主砲の付け根の部分のパーツです。キットの主砲は仰角を上下に稼働可能なのですが、74式戦車の主砲の付け根部分は布で覆われています。布部分は3種類の上下角のパーツが付属されており、完成後もパーツを変更して角度を選ぶことができます。そのため主砲はポリキャップで固定しており、簡単に取り外すことができます。
キューポラのパーツ構成です。各窓は一体化されたクリアパーツになっています。
赤外線投光機の配線も別パーツになっています。
砲塔の各パーツを接着した状態です。
M2 12.7mm重機関銃のパーツ構成です。ブローニングM2重機関銃は現在も西側諸国の主力戦車に採用されており、陸上自衛隊90式戦車、10式戦車にも採用されています。
ここまで組み立ててから、サーフェーサーで下地塗装を行いました。
予め、陰になりそうな部分にフラットブラックを塗っています。
迷彩塗装のマスキングにはマスキングパテを使ってみました。
凹凸のある部分もマスキングしやすいです。
マフラー先端や、フェンダーのゴム部分などはマスキングテープでマスキングして塗り分けました。
基本塗装が終わった状態です。
この状態でデカールを貼っています。
足回りの泥汚れをクレオスのウェザリングペースト、マッドブラウンを使ってみました。ウェザリングペーストは色味の異なる泥汚れが数色あるのですが、どの色も乾燥するとかなり色味が変わるので、一部分だけ塗って乾燥させてから確認するのが良いと思います。
履帯も同様に汚し塗装を行いました。
車体全体にクレオスのウェザリングカラー、サンディウォッシュを塗って適度に拭き取っています。その他の汚し塗装は各種タミヤのウェザリングマスターを使ってみました。
エンジンルームのハッチは完成後も開け閉めできます。
完成後も主砲の仰角を三段階で変更できます。
写真右側のサスペンションを上げて主砲の仰角を上げてみました。
74式戦車は2023年度末までに全車両が退役予定だそうです。74式戦車は初期生産型からB型〜G型まで幾つかの改修型が生産されましたが、運用開始から50年近くも運用されたことになります。
今回紹介したキットは分割パーツの履帯や、エンジンルームの造形、稼働できるサスペンション等、非常にディティールに拘った構成です。その為パーツ数も多く完成まで多くの時間がかかりましたが、完成後も楽しめるギミックが多く、74式戦車キットの決定版と言える内容だと思います。
コメント
74式だと車高調整ギミックは欠かせないですね。