AMK 1/72 イスラエル空軍 IAIクフィル C2/C7

クフィルは(Kfir)はイスラエルのIAI社(Israeli Aircraft Industries)が開発した戦闘機で1975年から運用されました。クフィルはフランスのダッソー社ミラージュIIIをベースに開発され、米国ゼネラル・エレクトリック社のJ79エンジンが搭載されました。クフィルのベースとなったミラージュIIIの設計データは当時のイスラエルのスパイ活動によって入手されました。クフィル設計の発端は第3次中東戦争によりフランスがイスラエルに対して武器輸出を停止したことから、イスラエルがフランスに発注していたミラージュ5(ミラージュIIIの派生型)が引き渡されなかったことによります。

今回紹介するキットは中国AMK(アバンギャルドモデル)の1/72スケール、クフィルです。本キットはC2型と、その発展形であるC7型を作成出来ます。今回はC7型で作成しました。

コックピットのパーツ構成です。コンソールパネルは細密な彫刻が施されています。

前脚室のパーツ構成です。細かなパイピングなど非常に多くの情報量です。

本キットは5種類の塗装パターンが選択でき、それぞれのデカールが用意されています。今回の作例は2番のイスラエル空軍C7を選択しました。

射出シートは左のC7と右のC2が選択できます。これも非常に細かな彫刻が施されています。

機体裏側と後脚室のパーツ構成です。これらのディディールも詳細です。

エアインテーク周りのパーツ構成です。

機首は機体と分割されており、左右に分割されています。パーツの合いはあまり良くなく、ピッタリと合わせるには少々パテなどで修正が必要でした。

エンジンのノズル内側も再現されています。

コックピットを組み立てた状態です。フロントパネルのみデカールが用意されています。左右のコンソールパネルは塗装しました。

射出シートはシートベルトを細く切った薄い鉛板で追加しました。

コックピットに射出シートを乗せた状態です。

機首下部のパーツ構成です。先端部は透明パーツが採用されています。

主翼の航空灯も透明パーツで再現されています。これは主翼の上下パーツを張り合わせる前に中に接着するものでしたが、うっかり付け忘れてしまったため航空灯の穴には透明接着剤を流し込みました。(^^;

エアインテーク後方のカナード翼がミラージュIIIとクフィルの大きく異なる特徴です。

前脚の前照灯も透明パーツで再現されています。

ウェポンと増加燃料タンクです。2種類の爆弾GUB-12とGRIFFINは一体成型です。

空対空ミサイルのPythom-3 AAMも一体成型で組み立ての手間がありません。写真には写っていませんがノズルの穴も再現されており、非常に凝った金型であることが分かります。

前部キャノピーはマスキングしてから塗装前に接着しています。

ここまで組み立ててからサーフェーサーを塗装しました。

パネルラインには予めフラットブラックを吹き付けています。

パネルラインのフラットブラックを、気持ち残して機体色を塗装します。

迷彩塗装はマスキングで塗り分けました。組み立て説明図の細かな塗装指示はメーカーの指定色は指示されておらず色名で指示されていますが、機体全体の塗装はクレオスの番号と思われる番号が指示されていました。

三色の迷彩塗装はクレオスの310番、312番、313番を使いました。

迷彩塗装を終えた状態です。

脚室内の白は全体塗装後に塗っています。工程的に、この方が楽だと思います。

エンジンを塗装した状態です。エンジンは機体組み立て後でも取り付けることが出来ます。

基本塗装を終えてから、筋彫りにダークグレーを墨入れした状態です。

かなり多くのコーションマークがデカールで用意されています。ただし説明図が小さすぎて、小さめのコーションマークは貼り付け向きがわかりませんでした。向きの分からないデカールは”感”で貼っています。(^^;

クフィルといえば私の世代では新谷かおるの漫画「エリア88」の印象が強く残っています。ジェット戦闘機の戦いをテーマとした本作は、私を飛行機模型の世界へ誘いました。(^^;

今回AMKのキットを初めて作成しました。組み立て説明書は国産キットに比べて分かりづらいところが惜しい感じですが、細かいディティールへのこだわりが感じられるキットでした。

コメント

  1. ふなひで より:

    今回もなかなか大変なマスキング作業でしたね。あと、懐かしいC312の瓶ですね。

  2. shudo より:

    迷彩塗装のキットは好きなんですが、境界がくっきりしているタイプはマスキングが面倒ですね。ぼかし境界のほうが塗装は楽な気がします。

    クレオスの旧タイプの塗料は20年くらい前に購入したものがまだ数本あります。問題なく使えていますが新タイプの塗料より溶剤の匂いが少しきつい気がします。単に古くて劣化しているだけかもしれませんが。(^^