Su-33 フランカーDは、ロシア海軍の艦上戦闘機です。Su-33はロシア空軍Su-27戦闘機の空母搭載型になります。ちなみに「フランカーD」の呼称はNATOがつけたコードネームです。Su-33が正式化されたのは1998年なので既に20年以上経過していますが、生産されたのはわずか24機だそうです。
今回紹介するハセガワのキットは2011年に発売されたもので、しばらく生産休止していましたが2021年7月に再生産されました。個人的にロシア機は旧ソビエト連邦も含めて、初めての作成です。
コックピットも近年の1/72キットとしては標準的なモールドだと思います。
コックピットの操作パネルはデカールが付属します。パネル左のスロットルレバーも再現されています。
コックピット内の水色っぽい配色は、これまで米軍機をメインに作ってきた私には新鮮な印象です。
パネルラインも非常に精細な凹モールドです。浅めのモールドなのでサーフェーサーや塗装は薄めにしないと埋まってしまいそうです。
エアインテークのパーツです。内部に押しピン跡があるので、パテで埋めています。
エアインテーク内部はつや消し白なので予め塗装してから組み立てています。
機体は上下に分割されたパーツ構成です。ピタリとは、はまらないので接着後、固まるまで洗濯ばさみで固定しています。この洗濯ばさみはクリップ部分がゴム製で滑り落ちづらく、パーツに傷もつかないのでお気に入りです。(^^;
機体の尾翼が付く部分と、機体末尾の部分は少し大きめの段差ができるので、ここもパテで修正しました。
エアインテーク部分とエンジンの結合部も、少し段差が目立つのでパテで段差を埋めています。
この部分は、細かなモールドが多いので、モールドが消えないようにマスキングテープで保護しながら紙やすりで表面を仕上げています。
サーフェーサーを軽く吹いてみて、仕上がりを確認しながら作業をしています。
コックピット前方についているカメラもクリアパーツで再現されています。内部はフラットブラックで塗装しました。
キャノピー前方は予め接着してから塗装しています。
後方キャノピーはパーティングラインがあるので紙やすりで消してからコンパウンドで仕上げています。
キャノピーやカメラの透明部分をマスキングした状態です。
武装にはロケットポッドもついています。
R-27R、R-27ET対空ミサイルの後部は、ドリルで穴を開けてみました。
その他、ミサイルが各種付きます。これまで作ってきた西側諸国のミサイルとはだいぶ雰囲気が異なるので新鮮な感じがします。(^^;
サーフェーサーはグレーにしました。細かなパネルラインが良い感じです。機体上部にあるエアブレーキは開いた状態にもできるのですが、今回は閉じてみました。
パネルラインをフラットブラックで塗っています。塗装の退色を表現する試みです。実機ではパネルの一部は明るい色に見えるので、そのような部分はフラットホワイトを塗っています。
下地の塗装が消えない程度に薄く、迷彩塗装を塗っていきました。
Su-33は3色の迷彩塗装です。色の境界はぼかしていないように見えるので、マスキングして塗装することにしました。明るい色から順に塗装し、乾燥後マスキング重ねてから次の色を塗っていきました。
パネルラインの退色具合も良い感じだと思います。(^^
このマスキングの工程もかなり時間がかかっています。
一番暗い色を塗り終えたところです。ここまですべて説明書の指定色を使いました。
マスキングテープを剥がしたところです。
エンジン廻りや機関砲の周辺は金属色部分も、マスキングして塗装に入ります。
指定色の黒鉄色やシルバーは、コントラストが強すぎるので、シルバーに黒鉄色を混ぜて明度を調整した色を塗っています。
Su-27、Su-33のエンジン部分の一部は青っぽく焼けた色なので、クリアブルーやクリアオレンジを薄く重ね塗りして、金属の焼けた感じを表現してみました。
客室内部や、エアインテーク、翼の前部など、細かなところもマスキングして塗装しています。今回の塗装は、大量のマスキングテープを消費しています。(^^;
マスキングテープを剥がす作業は結構快感です。(^^
タミヤのウエザリングカラーのダークグレーでパネルラインの墨入れを行っています。フラップなどの可動部分はフラットブラックで墨入れしました。
武装はすべてのハードポイントに装備することにしました。これらの塗装だけでもかなりの作業量です。
Su-33の実機写真や他の作例を見ると、キャノピー前部は少しオレンジがかっているように見えるので再現することにしました。キャノピーの塗装後に接着するのが良かったのですが、気がついたのが接着後だったのでそのまま塗装しています。
武装や、着陸装置を接着していきます。
武装はフル装備状態です。
キャノピー前部のオレンジは少し濃すぎたかもしれません。(^^;
キャノピーを外した状態です。Su-33は戦闘機としてはかなりの大型ですがコックピットは狭い感じです。
今回の作例は特に追加工作もなしに、キットのままの作ってみました。機体の3色迷彩塗装はかなり時間がかかりましたが、個人的に満足行く仕上がりになったと思っています。完成までに4週間ほどかかりました。
個人的に初のロシア機ということもあって西側(アメリカ)機と違いが色々感じられて楽しかったです。キット自体は10年前の製品なのでそれほど古くはないのですが、パーツの合いはそれほど良くはないと感じました。ハセガワのキットを作るのは1年ぶり位なのですが、やっぱり国産のキットは説明書も丁寧で作りやすいと感じました。
コメント
マスキング祭ですね!
たぶん18mmマスキングテープだけで10mくらい使っています(^^;