三菱F-1は国産初のジェット戦闘機で、1977年に初飛行しました。現在は退役が進み、その役目を後継機のF-2へと引き継いでいます。総生産数77機で、今は約半数のみが運用されています。
ついに念願の、航空自衛隊歴代戦闘機を全て完成させることが出来ました(^^)/
ハセガワのF-1は恐らく現存する唯一の1/72スケールのF-1のキットです。発売から20年以上を経過しており、現在のキットと比べると細かな点で年代を感じざるを得ませんが、全体のプロポーションはまったく問題ありません。
コックピットはディティールがかなり省略されているため、プラ板で内壁のリブを追加し、シートのクッションをエポキシパテで追加しています。シートベルトは釣り用鉛板を貼り付けています。
本キットのパネルラインは殆どが凸モールドです。これらは全て凹に彫りなおしました。このキットの完成には半年ほどかかりましたが、かかった作業の大半は 筋彫りの彫り直し作業でした。(ほかのキットとも平行に作業していいたため実際の時間はそれほどではないのですが…。)キットのパネルラインは実機と 多少異なる部分があるため、なるべく実機に近づくようラインを修正しています。
筋彫りは写真右のケガキ針、と極細の筋彫りカッターを使っています。ガイドには、これらの小さなテンプレートや、数ミリ幅に細切りした薄いプラ板に両面テープを貼り付けたものを使用しています。
脚室の扉は別パーツになっていますが、これらは地上待機時は閉じているため、塗装前に接着しています。キットが古いためか、パーツの合いは良くありませんので、パテでの修正が必要です。
コックピット計器板上部も形状が異なるため、プラ板でモールドを追加しています。シート裏の壁のリブも、キットの形状は実機とは異なるのですが、雰囲気は近いのでそのままにしています。
ピトー管は、うっかり墜落させて折ってしまったので、真鍮線で作り直しました。実機はまっすぐなパイプではなく、先端に微妙な膨らみがあるのですが、それを再現するのは1/72スケールでは難しいので省略しています。
後で気がついたのですが、現在運用されている機体のキャノピー前面は、キットの物とは形状が異なり正面の2本のフレームがありません。恐らく現在の機体は改修された物と思われます。気づいた時は既に接着後だったため、このままにいています。
迷彩塗装は明るい色から順に、マスキングを行い塗り重ねています。実機の色の境目は、若干ぼかしが入っているため、マスキングテープは若干端を浮かせて貼り付けて、塗装しています。しかしぼかし加減がいまいち均一にならず、この辺はまだ、工夫の余地が有りそうです。
廃莢穴やスリットの表現は、キットでは凸モールドでした。これらは、穴あけや筋彫りで表現すべきでしょうが、このような均一な幅のスリットを筋彫りするのは失敗時のリスクが大きいと考え、塗装で表現しています。
非常に手間と時間がかかりましたが、正直まだまだ、追加工作できるところは多いです。やりすぎるといつまでたっても完成しないので、私の技術が未熟というのもありますが(^^;どこまで手を加えるかはバランスが難しいところです。
やはり、最近のキットに比べると細かな点は不満がありますが、現在入手できる唯一の1/72キットであるため、他に選択肢がないのが残念です。日本の戦闘 機をキット化してくれそうなメーカーは、やはり日本のメーカーしかないので、ここらでハセガワさんには新金型で設計してほしいものです。
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