アカデミー 1/72 F-22A ラプター

F-22ラプターは現在、アメリカ空軍の最新鋭ステルス戦闘機です。ロッキード・マーチン社とボーイング社の共同開発で、アメリカ空軍での運用は2005年からですが、現在においても世界最強の戦闘機と言われています。

F-22ラプターは2007年から沖縄米軍嘉手納基地に暫定的に配備されていた時期があります。2008年と2009年に、米軍横田基地で毎年夏に開催される横田基地日米友好祭で実機を見ることが出来ました。あれから10年以上の歳月が経ちましたが、一度は模型を作っておきたいと思っていました。今回キットを探したのですが、1/72スケールではタミヤイタレリと今回作成したアカデミー以外はネット通販でも入手が困難な状態でした。アカデミーのキットは店頭で見つけたため、今回作成してみることにしました。

キット自体は2011年頃に発売が開始されたようです。コクピットは現在のキットらしく、コンソールやシートは細かなモールドで表現されています。フロントパネルは(なぜか)透明パーツです。

エアインテーク周りのパーツの合いはいまいちよく有りません。エッジも実機では断面が無く鋭く尖っているのですが、キットは整形の都合上だと思いますが、かなり厚みがあります。

エアインテークの厚みは、やっぱり模型っぽさが出てしまうので、エッジはギリギリまで薄く削ってみました。

F-22の特徴の一つであるエンジンのベクターノズルは造形が省略されている部分をプラ版で追加しています。ベクターノズルは上下にある2枚のパドルを機体の進行方向に合わせて、ジェット噴射の方向を上下に変更することができる機構ですが、駐機状態では上下のパドルが開いた状態にできるようですので、それを再現してみます。

エンジンノズルは、まさにSFメカのような形状です。

とりあえず、下地塗装は黒のサーフェイサーを塗っていますが…

更にシルバーを塗っています。F-22の写真を見ると、機体の塗装は金属っぽい独特の質感があります。それの再現できればと思い試してみました。

エンジン廻りの金属塗装(無塗装?)は素材の違いかパネルによっては色味が異なるので、幾つかの金属色を使っています。

クレオスから発売されている幾つかの金属色塗料(スーパーメタリックシリーズ)で色見本を作って、相対的な色味の違いを確認してみました。写真ではあまりわからないのですが、実際の塗料は結構質感が異なります。これらの塗料をうまく使い分ければ再現度を高められそうです。

迷彩塗装は紙でマスクを作りました。紙を貼り付けおおよそのパターンを書き込んで、剥がしてから切り抜いています。

実機の写真を見ると迷彩塗装の色の境界は僅かにボケているのでマスクの紙はちょっと浮かせています。これはこより状に丸めた両面テープを挟んでいます。

キット付属の説明書の色指定は、少し違和感があったので、ハセガワの1/48 F-22ラプラターの色指定で塗っています。このキットの色指定は、分かりづらい上に明らかな間違いがあるので、ネット上の写真を参考に塗っています。

F-22ラプターの塗装は各翼のエッジ部分の塗装は金属感がなく、その他が金属っぽい塗装に見えます。金属っぽい部分は見る角度でかなり色味が変わるので、模型で再現するのはかなり難しい感じです。

相対的な色のコントラストは、なるべく実機写真に近づけるため、色の調合は何度か調整して塗り直した部分があります。

スミ入れはタミヤのスミ入れ塗料 (ダークグレイ)を使いました。

本キットはウェポンベイを開く状態に出来ます。ウェポンベイの蓋は透明パーツも用意されていて、閉じた状態で内部を見せることも可能でした。

オイル汚れなどは油絵の具で軽く書き込んでいます。

エンジンノズルのパドルです。幾つか質感が異なる面で構成されているので、塗り分けています。ノズルの内側の色は白(セラミック)なのですが、実機写真はかなり黒っぽく煤けているのが多いです。なので、つや消し黒の上につや消し白を薄く塗ってみました。

左右のウェポンベイは内部のマークもデカールがあります。押しピンの後が目立つのですが、ミサイルを装備するとそれほど目立たないですし、修正は諦めました。

機体の裏面のエンジン部分です。パネル毎の微妙な色違いを下地塗装で表現しようと試みましたが、効果はいまいちな感じです。(^^;

機体の一部の色違いはデカールで表現されています。デカールは高品質で定評のあるイタリア、カルトグラフ社製です。

ウェポンベイに搭載するミサイル類もキットに付属しています。細かなデカールも用意されていてます。

ステルス戦闘機は、増加燃料タンクを装備するとステルス能力が低下するため戦闘時に装備することはあまりないようですが、今回はつけてみました。

ミサイルのランチャーはパーツの合いが悪い上に接着面が小さく、固定には苦労しています。

エルロンが別パーツになっているので下げ位置で接着してみました。

HUD(ヘッド・アップ・ディスプレー)は、F/A-18Fスーパーホーネットの作例と同じようにハセガワ 偏光フィニッシュを貼っています。

実機のキャノピーは金を蒸着コーティングがしてあり、少しオレンジっぽく見えます。キットのキャノピーパーツも若干オレンジが入っているパーツと、透明なパーツが用意されており、組み立てるときにどちらかを選ぶことが出来ます。写真では分かりづらいのですが、今回はオレンジっぽいパーツを使っています。あと、実機よりフレーム部分が細い気がしますが透明パーツでこれを修正するのはリスクが高すぎるので諦めました。(^^;

本キットは説明書の塗装指示ががわかりづらく、ネット等で調べることが多かったです。(説明文は英語とハングルです。)説明書は少々残念な部分ですが、キット自体は比較的よく出来ていると思います。

コメント

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