A-10A サンダーボルトIIは地上部隊の支援を目的としたアメリカ空軍の攻撃機です。口径30mmの対戦車機関砲を装備し、低速での運動性や対被弾性を重視した他の攻撃機には無いユニークな形状が特徴です。アメリカ空軍のみで使用されており、配備は1976年からなので既に40年以上運用されていることになります。横田基地日米友好祭では、これまで在韓米軍のA-10Aを見ることができました。
久しぶりに現用機を作製してみました。タミヤの1/72 A-10Aのキット自体はイタリアのイタレリ社製です。本キットのシリーズである1/72ウォーバードコレクションには幾つか中身がイタレリ社の物があり、本キットもその一つとなります。本キットは1999年に発売されたようです。
シートは細かなディティールがかなり良い感じです。
機首にはおもりを乗せるように指示されています。(いれないと完成時に尻もちをついてしまいます。)どのくらい必要なのかは不明なのですが、釣り用のおもりをエポキシパテで固定しました。
コックピットのパネルはちょっと実機とは違うっぽいです(^^; が、それっぽく塗り分けてみました。適当にスイッチ類を赤や黄色にしています。座面のシートベルトがなかったので、薄い鉛板で追加工作しています。
機体は左右分割なのですが、合いが良くないのでパテで段差を修正しています。パテはフィニッシャーズのラッカーパテを使っています。このパテは少々高価ですが、タミヤパテに比べて乾燥が早く、乾燥後のヒケも少ないので愛用しています。
A-10の独特なエンジン配置は攻撃機としての耐久性や運用面で多くのメリットがあるそうです。本キットはエンジンノズルの内部までモールドがあります。
いつものタミヤキットのようにピタリとはパーツは合いません。(^^;パテで段差を修正します。
主翼の付け根も結構大きな隙間ができてしまいました。
これは、0.3mmのプラバンを挟んでみました。
隙間や段差の修正と、パネルラインの彫り直しに結構時間を使いました。ここのところパテいらずのタミヤの戦車を作ることが多かったので、久しぶりに形になるまで手間がかかった感じがします。(^^; サーフェーサーは今回はグレーにしてみました。
パネルラインをつや消し黒で塗っています。
タミヤのキットなので色指定はタミヤカラーなのですが、今回もクレオスの塗料がそのままズバリなので、クレオスの塗料を使っています。ちなみに色指定は以下の対応になります。
タミヤカラーXF-58:4+XF-59:1 = クレオス303番
タミヤカラーXF-53 = クレオス301番
タミヤカラーXF-26 = クレオス302番
説明書を見ながらフリーハンドでエアブラシで塗装しました。
今回はいつもの現用機の塗装よりもパネルラインの黒はあまり消えないように、メリハリを強調して塗ってみました。
ちなみにA-10の塗装は2000年代からグレーのロービジ迷彩になっており、現在は迷彩色のA-10は無いようです。
エンジンのファンブレードは全体塗装後に塗装しています。
着陸装置の格納庫も機体塗装後に塗装しています。
スミ入兼ウォッシングはタミヤの墨入れ塗料ブラックを使いました。
油絵の具でフィルタしてみました。最初はフィルタ色に白も入れたのですが、これはちょっと失敗でした。戦車には合いそうですが、航空機としては違和感があったので、やり直しています。(^^;
デカールは現用機にしては少なめです。
デカールを貼っている途中で、垂直尾翼の上部が赤であることに気が付きました。説明書にも塗装の指示が無く、箱の写真を見て気が付きました。結局、既に貼ってあるデカールにマスキングテープがつかないようにマスクして塗っています。過去にもこのようなミスでデカールの上にマスキングテープを貼って塗装したところ、マスキングテープにデカールがくっついてきてデカールの復活に苦労したことがあります。(^^;
デカールの白帯部分に少し赤がかかってしまいましたが気にしません。(^^;
キット主翼のフラップ、スポイラーは開いた状態にできるのですが、開いた状態では接着面積がほとんど無く、強度が確保できないので0.3mm真鍮線を差し込んで強度を確保しました。
A-10は(一応)サイドワインダー空対空ミサイルが装備できます。これもキットの接着面積がせまいので真鍮線を差し込んでみました。
本キットは全部のハードポイントに武装が付きます。
点検ハッチを1つ開けることができます。説明書ではハッチ内部はXF-4一色の塗装指示でしたが、単調になるので中の機器を適当に黒やシルバーで塗り分けています。(^^;
今回のキットは綺麗に作ろうとすると合わせ目や段差の修正に手間がかかりますが、武装も充実していて実売¥1500程度で買えるので、内容的にはコスパ高いです。
A-10Aは横田基地日米友好祭で何度か実機を見たことがあったので、一度作っておきたい機体でした。1/72のA-10のキットはハセガワの物を30年以上前にチャレンジしたことがあったのですが、凸モールドのパネルラインを凹に彫り直す途中で挫折したため完成できていません。今回やっとA-10を完成させることができたので、これまでのキットよりちょっと達成感が大きいです。(^^
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