レオパルド2 A6は現ドイツの主力戦車です。レオパルド2は1979年から運用されたA0から最新のA7まで改良が続けられており、ヨーロッパの多くの国で運用されています。2023年6月現在も続いているロシア・ウクライナ戦争で、ドイツを含むヨーロッパ各国からレオパルド2がウクライナへ供与されました。
今回紹介するのは2023年3月にタミヤから発売された、ドイツからウクライナへ供給されたレオパルド2 A6の1/35スケールキットです。内容は2004年に発売された、タミヤ1/35 ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A6のデカールを変更し、ウクライナへ供給されたバージョンの塗装ガイドが付属されたものです。
方向指示器等のパーツはクリアパーツになっています。写真はクリアパーツにクリアレッドやクリアオレンジを塗装した状態です。裏側はシルバーを塗っています。
クリアパーツはマスキングゾルでマスクして接着しました。
転輪はポリキャップで固定するようになっています。
サスペンションアームの接着位置をガイドする治具パーツが付属します。
サスペンションアームの位置を正確に接着することが出来ます。
履帯は柔らかいゴム素材です。最近のキットではあまり見かけなくなりましたが、組み立てが簡単なのが良いと思いました。
履帯を仮組みした状態です。プラスチック分割式の履帯に比べると多少リアリティは落ちる感じはしますが、ゴム製履帯は着脱も楽です。
車体の上部パーツです。エンジン上部の2つの丸い通気孔は、パンサー戦車にも見られるドイツ戦車っぽい特徴だと思います。レオパルド2 A6は非常に大型で、総重量は60tもあります。これまで1/48スケールの第2次世界大戦で使用された戦車を主に作っていたので、模型でも非常に巨大に感じます。
主砲の付け根のパーツ構成です。主砲もポリキャップの軸で上下に動かすことができます。主砲付け根のカバーもヒンジがあり、主砲の上下に合わせて動かすことができます。
砲台のパーツ構成です。砲台上部にあるパノラマペリスコープもポリキャップで完成後も回転させることができます。
パノラマペリスコープのパーツ構成です。
窓などの透明部分は透明プラ板のパーツが付属します。
砲台後部に付くバスケットは別売のエッチングパーツを使ってみました。
非常に緻密なメッシュのバスケットが完成します。
ゴム製の履帯は塗装可能な素材です。塗装指示はなかったのですが、グレーのサーフェーサーの後にダークアイアン(履帯色)を塗ってみました。
ワイヤーロープは紐パーツが付きます。
ここまで組み立てて塗装を開始しました。下地はグレーのサーフェーサーにしました。
まずは、車体下部を塗装しました。
車体全体を塗装する前に、転輪などの足回りの汚し塗装を行っています。
汚し塗装はクレオスのウェザリングペーストマッドイエローとマッドレッドを使いました。
履帯も同じように汚し塗装を行っています。
この状態で、足回りを組み立てました。
履帯周りをマスキングしてから、サイドスカートを接着しています。その後、車体全体を塗装しました。
パネルラインと陰になりそうな部分は予めフラットブラックを塗装しています。
フラットブラックを若干残すイメージで迷彩塗装をフリーハンドで塗装しました。
迷彩塗装の色境界は実写の写真では少しぼかしているようです。
若干、色境界のぼかしが大きい気がしますがそのままとします。(^^;
ウクライナ仕様では白十字のデカールが付属します。デカールはダメージのあるものと、ないものから選択できます。ウクライナ国籍マークもありますが、説明書では使用されていませんでした。
基本塗装を終えてからダメージがない白十字マークを貼りました。
塗装ハゲっぽく角をジャーマングレーでチッピング塗装しました。
フィルター塗装として予めMr.ウェザリングカラーのシェードブルーをぬてから、砂埃を被っているっぽくするためにサンディウォッシュを塗っています。
溶剤を含ませた綿棒で調子を整えてパネルラインに墨入れ塗料(ブラック)で墨入れしてみました。
タミヤのウェザリングマスターでエッジを明るくしたり、スス汚れを塗装してみました。
レオパルド2は現用戦車では非常に成功した戦車と言われ、現時点で最強クラスの戦車と言われています。ロシア・ウクライナ戦争に投入されたことで今後の戦局に大きな影響が出ると予想されています。
ロシア・ウクライナ戦争はヨーロッパの軍事バランスに大きな影響を起こした出来事として記憶されることになると思います。本キットは限定品なので歴史の記憶としても価値のあるキットだと思いました。
コメント
現用戦車は実写資料も豊富なのでディティールを比べてみるのも楽しいですね。
ウクライナ軍M1A1も製品化するとのことなので期待しております。