広目天は仏教の守護神、四天王の一つであり西方を守る守護神です。
今回紹介するのは海洋堂から2023年3月に発売されたARTPLAシリーズの四天王像 広目天です。本シリーズは四天王の持国天、多聞天、増長天に続く4作目で、四天王像シリーズとしては最後に発売された製品になります。
パーツの成型色は少しメタリックなグレーです。本シリーズは4種類全て成型色が異なります。
頭部のパーツ構成です。複雑な造形を少ないパーツで再現しています。
パーツの接続面を目立たなくするために隙間を溶きパテで埋めています。はみ出たパテの修正は元のパーツのディティールを極力削らないように、紙ヤスリは使わず溶剤を含ませた綿棒などで拭き取っています。
右腕のパーツ構成です。
左手には槍を持っています。
足回りのパーツ構成です。
胴体のパーツ構成です。腰回りの装飾も凝った造形です。
台座のパーツ構成です。
ここまで組み立ててマホガニー色のサーフェーサーで下地塗装を行いました。
影になるような部分には予め、つや消し黒を塗っています。
基本塗装をクレオスのレッドブラウンで塗っています。ハイライトになりそうな部分はレッドブラウンより明るいウッドブラウンを塗って、陰影を強調します。
クレオスのMr.ウェザリングカラー、サンディウォッシュを全体に薄く塗っています。この色は乾燥後、経年劣化した木のような質感になります。顔はMr.ウェザリングカラー、マルチホワイトを塗っています。
乾燥後は、Mr.ウェザリングカラーの溶剤を含ませた綿棒で拭き取って、全体の調子を整えます。
装飾に金色を塗ってから、墨入れ塗料のダークブラウンや、ブラックで影を入れていきました。金装飾の周りはMr.ウェザリングカラーのフェイスグリーンを入れました。
台座はレッドブラウンをベースに、Me.ウェザリングカラーのラストオレンジを薄く重ねています。
本キットのモデルもこれまでのシリーズ同様、奈良興福寺の新中金堂に安置されている広目天像のようです。
ついに四天王シリーズをすべてコンプリートすることができました。広目天もこれまで紹介した持国天、多聞天、増長天と同じ手順で塗装を行いました。本シリーズの作成を通して、改めて日本の仏教美術の素晴らしさを確認できた気がします。海洋堂さんにはこれからも魅力的な日本の仏像プラモデルキットの開発続けてほしいですね。
コメント
四天王シリーズコンプリートおめでとうございます。興福寺へ行って直に拝観したくなりました。