タミヤ ミリタリーミニチュアシリーズ No 70 ドイツ陸軍 フランス戦線
II号戦車(Panzerkampfwagen II、Pz.Kpfw. II)は、第二次世界大戦初期にドイツ軍が使用した軽戦車です。1939年のポーランド侵攻や1940年のフランス侵攻など、初期の戦役で主力として使用されました。
今回紹介するのはタミヤ、1/48ミリタリーミニチュアシリーズのドイツII号戦車A~C型(フランス戦線)です。本キットは2011年に発売されました。
キットのランナー構成です。II号戦車は非常にコンパクトでパーツも比較的少なめです。
転輪のパーツ構成です。第二次世界大戦末期の大型戦車に比べると、小さくて華奢な印象です。
シャーシのパーツ構成です。本シリーズに共通した重量を演出する、おもりの金属棒パーツが付きます。
転輪は塗装時に取り外すために、両面テープで仮止めを行ってから履帯の接着を行いました。
履帯は分割されたパーツで構成されています。流し込み接着剤で結合して、接着剤の乾燥前に転輪に合わせました。履帯は取り外してて塗装を行いたいので、転輪と接着しないようにしています。
マスキングテープで履帯を固定して、接着剤の乾燥を待ちます。
履帯と転輪を取り外した状態です。
車体に細かなパーツを取り付けていきます。
砲塔のパーツ構成です。砲身は上下に稼働することができます。
コマンダーのフィギュアが付きます。
フィギュアを乗せると砲塔がかなり小さいことがわかります。
グレーのサーフェーサーで下地塗装を行いました。
影になるような部分や、パネルラインはあらかじめフラットブラックを塗っています。
影になる部分は気持ちフラットブラックを残してジャーマングレーを塗装しました。ハイライトになる部分は少しホワイトを混ぜて明るくしたジャーマングレーを塗っています。
ロードホイールのゴム部分は丸く切り取ったマスキングテープでマスクして塗り分けました。
ロードホイールの塗り分けは筆の塗装より、マスキングでエアブラシ塗装のほうが早いと思います。
足回りの汚し塗装をこの段階で行いました。クレオスのウェザリングペーストと、Mr.ウェザリングカラーを使いました。
車体の細かな塗り分けを行った状態です。
ウェザリング後の足回りの状態です。
デカールは少なめです。マフラーのパンチングホールはデカールで再現されています。
デカールを貼ったあとに、ハルレッドで車体のサビを書き込みました。小さく切り取った台所スポンジを使って塗装しています。これはチッピング技法と言われるテクニックなのですが、ランダムな錆や塗装ハゲを簡単に表現できます。
全体をクレオスのMr.ウェザリングカラー、シェードブルーでフィルタリング塗装しています。過去の作例でもジャーマングレーの塗装に使用していますが、この組み合わせが個人的に気に入っています。
コマンダーのフィギュアを塗装した状態です。ウェザリングマスターで服のエッジを明るくしています。
パネルラインなどにタミヤの墨入れ塗料ブラックやダークブラウンでで墨入れを行いました。
車体全体の砂埃の汚れや、エッジのハイライトもタミヤのウェザリングマスターを使っています。
II号戦車は、その軽量で機動性の高い設計から、初期の戦闘で重要な役割を果たしましたが、戦況が進むにつれてその限界が明らかになり、より重装甲・強火力の戦車へと移行していきました。1941年以降は主戦場での使用は減少し、主に偵察、警備、訓練などの二次的任務に転用されました。
本キットは初期の戦車のシンプルな構成もあって、非常に手軽に作れるキットだと感じました。完成まで1週間程でした。
これまでタミヤ1/48ミリタリーミニチュアシリーズの第二次世界大戦で活躍したドイツ戦車の作例をIII号戦車からIV号、V号、VI号戦車(ティーガーI)まで紹介してきました。II号戦車の完成で一通り揃った感があります。改めて過去の作例を見てみると、第二次世界大戦の間で戦車は非常に速いスピードで進化がしてきたことがわかります。
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