16式機動戦闘車は陸上自衛隊が2016年から導入した装輪(タイヤ)走行の大口径砲塔を持つ戦闘車両です。履帯走行の戦車より高速な時速100Kmでの走行が可能であり、105mmライフル砲は近年の戦車の120mm滑腔砲より劣りますが、陸上自衛隊の74式戦車と同等の火力を持ちます。
今回はタミヤの1/48スケールミリタリーシリーズの16式機動戦闘車を紹介します。本キットは2019年に発売されました。
車体は各面毎にパーツ分割されています。
車体の前後部の牽引フックの部分は穴が空いていないようです。
写真は車体後部ですが、牽引フック用の穴を1mmピンバイスで開けました。後部は4箇所あります。車体前部の2箇所と、砲塔上部の2箇所も牽引フック用の穴を開けています。細かなディティールアップですが簡単な工作の割には効果は大きいと思います。
車体裏側の駆動部分です。ドライブシャフトのレイアウトから8輪駆動の構造が分かります。
サスペンションのパーツ構成です。
パーツ構成から前の4輪が操舵輪なことが分かります。
タイヤはゴム製パーツです。やっぱりゴムパーツはリアルです。
砲塔も可動軸のポリキャップパーツで完成後も上下に動作させることができます。
砲塔の上下部分のパーツ構成です。
砲塔の左右に付けられているスモークディスチャージャー(発煙弾発射機)も精密に再現されています。
砲塔全体のパーツ構成です。
12.7mm重機機関銃のパーツ構成です。
ここまで組み立てて塗装に入りました。
サーフェーサーはグレーにしました。操舵輪を駆動するリンク構造が分かりますが、残念ながらキットでは駆動輪の角度を変更することはできません。(^^;
細かなディティールが素晴らしいです。16式機動戦闘車は10式戦車と同様なモジュール式の構造になっているそうです。
下地塗装としてパネルラインや影になる部分をNATOブラックで塗っています。
迷彩塗装は茶色(XF-72)を先に塗っています。下地のブラックは気持ち残しておく感じです。
迷彩塗装の境界面はほとんどぼかしが無いようなので、マスキングして濃緑色(XF-73)を塗っています。
裏面はOD色(XF-74)なのですが、これは迷彩塗装後の方がマスキングが楽そうなので後で塗ってみました。
車体後部の泥除けを最後にマスキングて塗りました。泥除けを先に塗っておいたほうが楽だったかもしれません。(^^;
基本塗装が終わった状態です。
タミヤの墨入れ塗料のブラックやダークブラウンでパネルラインの墨入れをしてみました。
アンテナを0.5mm真鍮線で追加しました。
タイヤや、車体のタイヤハウスはMr.ウェザリングペーストのマッドレッドでウェザリングしてみました。
車長のフィギュアが付きます。1/48スケールとは思えないすごい解像度です。
迷彩服の塗装は手間がかかりますが苦労が報われるディティールです。
少し土埃を被っている感をだすために、クレオスのMr.ウエザリングカラー、ホワイトダストを軽く車体全体に塗っています。
車長の斜めに構えたポーズが良い感じです。
車体左側面の黒い部分はエンジンの排気口のようです。実車の写真でもかなり煤けていたので、タミヤのウェザリングマスターで、ススを表現してみました。
車体各所にあるリベットや取っ手の部分もタミヤのウェザリングマスター、グレイでドライブラシの要領でエッジを強調しています。
16式機動戦闘車は、最新の車両らしくスタイリッシュなデザインが魅力です。車体重量は戦車ほど重くは無いのですが26tあります。これは航空自衛隊のC-2輸送機で運搬できる重量だそうです。エンジンは570psの4気筒ディーゼルターボです。
本キットは組み立ても簡単で、各パーツの組み合わせ精度も高く、ストレスなく作成できます。長期の休暇中に作ったこともあって一週間で完成できました。
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