ロッキード・マーティンF-35Bは同社F-35Aの短距離離陸垂直着陸型(STOVL)となります。本機は航空自衛隊でも導入予定です。
以前、ハセガワ1/72航空自衛隊F-35Aを作成しましたが、今回はタミヤイタレリの米軍仕様F-35Bを紹介します。
コックピットはシンプルですが、実機も近年の航空機と同様のグラスコックピットでかなりシンプルです。フロントパネルの情報は大型ディスプレイに集約されており、ディティールが乏しいのは模型的には寂しい感じです。(^^;
F135エンジンがパーツ化されていますが、組み立て後はほとんど見えません。(^^;
F-35Bは後部のエンジンノズルを下方向に曲げることと、機体中央のリフトファンを回転させることにより、垂直着陸時の揚力を確保しています。リフトファンとエンジンを繋ぐシャフトもパーツ化されています。これは、上部の開いたハッチからチラッと見えます。
F135エンジンを組み立てた状態です。
リフトファンを開いた状態と閉じた状態を選択して組み立てることができます。今回は開いた状態で作成します。
シートとコクピットを塗り分けた状態です。フロントパネルは画面表示状態のデカールが付きます。
コクピットのサイドコンソールは操縦桿とスロットルがパーツ化されています。
ウェポンベイも開いた状態と閉じた状態を選択して組み立てることができます。今回は開いた状態で組み立てます。
エンジンとリフトファンを塗り分けた状態です。
エアインテークの内部もパーツ化されています。エンジンとリフトファンをつなぐシャフトとエアインテークの構造が分かります。
主脚格納庫と主脚のパーツです。1/72スケールでは省略されがちなブレーキパイプのモールドもあるのが良いです。
主脚のパーツは主脚格納庫を接着したあとで取り付けられないような構造になっています。なのでマスキングがちょっと面倒になりますが主脚は予め取り付けてから塗装します。
尾翼周りはこんなパーツ構成です。
リフトファンと上部の開閉式空気取り入れ口は予め塗装してます。
その後、マスキングして塗装します。このあたりは複雑な形状をしているのでマスキングは少々手間がかかります。(^^;
各部をマスキングした状態です。
サーフェイサーはグレーにしました。
キャノピーのパーツは実機同様少しオレンジ(金色)がかった色になっています。
これも結構複雑な形状なので、2mm幅のマスキングテープで周囲からマスキングします。
予めフラットブラックを塗ってから、サーフェーサーと機体色を塗っています。
機種下部のカメラも透明パーツになっています。予め内部をフラットブラックで塗ってから接着しています。透明部分をマスキングゾルでマスクしてから塗装しています。
GBU-12レーザー誘導爆弾が付きます。
兵装運搬用のカートも付きます。
とりあえず、パネルラインにフラットブラックを吹いてみました。
機体色はタミヤカラーで指定されていますが、クレオスで塗装しました。レーダー波吸収シート部分はデカールが付属しますがデカールの色味に合わせるとクレオスの305番(グレーFS36118)がコントラスト的に合っていそうな感じです。すこしフラットブラックを混ぜて暗くしていますが、何度も明るさを調整して重ね塗りしたので下地のフラットブラックはほとんどわからなくなました。(^^;
機首と垂直尾翼の色はクレオスの13番(ニュートラルグレー)が近そうです。
サイドワインダーが2本付きます。
これもマスキングで塗り分けています。
脚室とウェポンベイは機体色を塗ったあとに、マスキングしてからエアブラシで塗っています。
ウェポンベイ内のディティールは実機の雰囲気はありますが、少々実物とは異なっているようです。実機の写真を見ると、内部のパイプは一部シルバーやフラットブラックが見えますので、それっぽく塗り分けてみました。
機体上部の空気取り入れ口からリフトファンのシャフトが見えます。
エンジンノズルは下方向に曲げた状態のパーツと真っ直ぐなパーツの2種類から選択できます。今回はエンジンノズルは過方向に向けて作成します。
開閉ハッチのパーツがすごい数です。(^^;
デカールはかなり複雑な形状のものが多数付きます。機体マークは在日米軍岩国基地の物です。
このようなギザギザの部分はなるべく透明な余白部分を切り出して貼り付けています。これは多少手間がかかります。(^^;
デカールは微妙な曲面や凹凸がある部分に貼るものが多いです。マークセッターやマークソフターは必須と思います。各デカールは複雑な形状ですが、機体のモールドにピタリと合います。位置決めは少々神経を使います。
GBU-12レーザー誘導爆弾、AIM-9Xサイドワインダー、AIM-120アムラームも緻密なデカールが付きます。
AIM-120はウェポンベイのハッチに取り付けられます。
パイロットのフィギュアも付属します。このパーツはタミヤ製だそうです。
機体の塗装はクレオス305番に10%程度フラットブラックを混ぜたのですが、少し暗かった感じです。305番そのままのほうが良かったかもしれません。(^^;
エンジンノズルを下方向に向けた場合、細かなパイプ等が見えるのですがキットでは省略された表現です。このあたりをディティールアップすると良さそうです。
レーダー波吸収シートは少し厚めですこし誇大表現な感じはしますが、模型の見栄えとしてはアリだと思います。
ウェポンベイの内部のメカが個人的には見所です。(^^;
兵装運搬用カートにGBU-12レーザー誘導爆弾を載せようと思っていたのですが、うっかり機体に取り付けてしまいました。(^^;
今回は殆どウェザリングは行いませんでした。まだ最新鋭機種なこともあって、汚れている写真もネット上ではあまり見られませんでした。
STOVL機の複雑な構造を稼働状態で再現できるところが魅力のキットです。その分、工作には時間がかかりますが見所も多く、タミヤの丁寧な組立説明書もあるのでF-35のキットとしてはおすすめです。
コメント