80年代、次期支援戦闘機(FSX)として、日本独自の自主開発される予定であったF-2は、貿易不均衡等の理由によるアメリカ政府からの圧力から、F- 16を母体として日米共同で開発され、2000年に配備が開始された、まさに最新鋭の支援戦闘機です。F-16がベースであることは機体のシルエットか ら、はっきりとわかりますが、多くの新技術が導入されており、初飛行20年以上前のF-16からは格段に進化していると言えます。ちなみに支援戦闘機とは 航空自衛隊独自の用語で攻撃機のことです。専守攻防の自衛隊はこんなところにも気を使っているのでしょうか?
量産型としてはF-2初のキットでしょう。以前から発売されていた試作型と基本的には同じものと思われます。
F-2はF-16に比べ、翼面積が約25%増大されています。写真から微妙にF-16との違いが分かるでしょうか?
コクピットはデカール表現ですが操縦桿は別パーツになっています。フロントパネル中央の出っ張りは大げさすぎる気がします。
最も分かりやすいF-16と異なる点はキャノピーの分割でしょう。F-16は前部が一体となっていますがF-2は分割式になっています。F-2が対艦攻撃 機という性格上、低高度で海上を飛行する必要性から鳥との衝突による破損を押さえるためだそうです。パーツはプラスチック成型時のパーティングラインが目 立つため、2000番のサンドペーパで磨いた後、コンパウンドとタミヤモデリングワックスでパーティングラインを消しています。
尾翼から後ろに出ているアンテナは、キットは実機とは取り付け位置が異なっています。多少太いのは多目にみて、位置をずらしました。右の写真は修正後のも のです。真鍮線などで作り替えるのがベストでしょうが、接着面積が小さく強度的に不安なため切り取って接着し直しました。
ライトニングアレスターも実機と位置が異なるため、伸ばしランナーで作り直します。
ピトー管も0.5mm真鍮線にエポキシパテを薄く巻いて作り直しました。
HUDはコーティングのせいだと思いますが、緑掛かった色に見えるときがあります。あえてクリアグリーンを塗ってみました。ちょっと濃かったかもしれません。
-2の迷彩塗装は比較的色の境目がくっきりしているようなのでマスキングで塗り分けました。実機は微妙ですが、ぼかしているようにも見えます。マスキング は一度、要所要所全面にマスキングテープを貼り、その上にパターンをペンで書き込んでからはがし、書き込んだパターン通りに切り取り、再び貼り付ける方法 で行いました。
F-2は比較的暗い色で塗装されているため、デカールはやはりシルバリングが目立ちます。そこで、デカール部分にクリアを一度塗装し、その上にデカールを 貼ることを試してみました。結構うまくいったようです。しかし、横着せず全部クリアを塗った方が楽だったかもしれません。最後は艶を整えるため、フラット クリアを塗っています。
タイヤの塗装のマスキングはテンプレートでちょうど良い大きさの丸を切り抜き貼り付けています。楽できれいに塗り分けられます。
射出シートは左側にあるボンベとパイプ類を追加してみました。
F-2は配備から間もないため、あまり汚れた写真は見たことがありません。汚しはほとんどせず、そのまま仕上げました。11月から作り始めたのですが、途中でメッサーシュミットを作り始めたため、完成は2月になってしまいました。
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