同じくミツワモデルのヘルキャットに味をしめて作りかけのF-2Aもそっちのけで作りました。ミツワのキットはなぜか近所の模型屋さんでは売っていないため後輩に買ってきてもらいました。
零戦については説明するまでも無いでしょう。太平洋戦争中活躍した日本海軍の戦闘機です。終戦までに1万機以上生産されました。ヘルキャットは当時のライ バル機です。52型は数ある零戦のバリエーションの中でももっとも多く生産されました。東京近辺では靖国神社の遊就館で実機を見ることが出来ます。
正直、キットの出来はかなり???です。零戦と言われればそう見えなくもないと言って良いほど寒い出来です。(言い過ぎか?)日本人として?このまま作るのは忍びないので思い切って大改造を施すことにしました。
とにかくシンプルなパーツ構成です。デカールは日本海軍空母「瑞鶴」搭載機のもののようです。ヘルキャットもそうだったのですが飛行状態も選択できるように脚を収納した状態のパーツとプロペラを省略したスピナーのパーツがあります。
ざっと仮組みしてみます。カウル周りの形状にかなり不満がでます。尾翼もなぜか前後対称の形状です。キャノピーの前の部分が盛り上がりすぎのような気がします。ピトー管がなぜか右に付いています。
カウルフラップのモールドがまったく無いのでまずはエポキシパテでカウルを盛り上げました。更にキャノピー前部も金ヤスリでゴリゴリ削りました。このまま だとキャノピー前部の下に大きな隙間が開くため、透明パーツを切り出し貼り付けました。キャノピーが白く曇ってしまいましたがスケールも小さいのでとりあ えず良しとしました。
胴体も少し細いような気がするのでパテでボリューム感を持たせました。凸モールドは全て削り取り筋彫りします。フラップの凹モールドは大げさすぎるので瞬 間接着剤で全て埋めてから改めて筋彫りしました。20mm機銃やピトー管、アンテナは切り取り、後で真鋳線で作ります。尾翼下の車輪もあまりにも実機と違 いすぎるので切り取りました。
尾翼のパーツは真ん中で切り分けて少し後退翼になるように広げました。
垂直尾翼も少し尖りすぎの気がするので少し丸みを持たせるように整形しています。
組み上げてサーフェーサーを吹きました。やっぱりカウル周りの形状が気に入らないなぁ。
問題の尾翼下の車輪はプラバンで作成しました。後は塗装で何とかすることにしましょう。
ちなみにこれまで参考にした資料はハセガワ 1/72 零式艦上戦闘機のキットだったりします。
ついでに座席と操縦桿を作ってみました。
やっと塗装に入ります。まずは主翼前部の黄色の部分から塗ります。マスキングを何度か行い塗り分けていきます。
ほぼ塗装が完了してから、どうしてもカウル周りの形状が気に入らなくて再びパテで整形してしまいました。まあまあ、満足できる形状になりました。ここまでやると今度は白くにごったキャノピーが気になりだします。
結局ヒートプレスでのキャノピー作成にチャレンジしました。元の型はキットのキャノピーを使うことにしました。素材はワールドタンクミュージアムの戦車を梱包していた透明ケースです。普通は塩ビを使うようですが…。そのままライターであぶって型に押し付けました。
試行錯誤すること5個目にしてやっと、満足できる形状になりました。接着してからマスキングゾルでマスクしました。
再びマスキングと塗装を繰り返し、大体の配色を終えます。脚室内は青竹色で塗ります。ここで、主翼上面の赤いラインを入れたのですが、あらかじめ赤を塗っ てからライン部分をマスクしておくべきでした。濃緑色の上の赤は発色が悪くなるので、下地にMr.スパーホワイトを縫ってから赤を塗っています。マスキン グがかなり面倒でした。
キャノピーは極細筆で気合で塗りました。もうこのスケールではマスキングで塗るより筆塗りのほうが楽で綺麗だと思います。はみ出たときは半渇きのうちに爪楊枝の先で剥がします。
写真では分かりにくいのですがグレーを混ぜて明るくした濃緑色を筆で書き込み、褪色した雰囲気を出してみました。小さいスケールの場合は全体的にもっと明るい色でも良かったように思いました。
墨入れは濃緑色の部分をフラットブラック、ライトグレーの部分をダークグレー、カウルの部分をライトグレーで行いました。
日本機の特徴である塗装剥げは、銀を極細筆で書き込みました。パネルラインにあわせてチマチマ書き込んでいきます。
機銃の周りの煤けや胴体下面のオイル汚れを細く絞ったブラシで書き込みました。
デカールを貼ってから水性つや消しクリアで全体の艶を整えて完成です。全工程3週間ほどかかりました。大工事でしたがいろいろ勉強になりました。
そういえばピトー管を付けるのを忘れていました。0.3mmのピンバイスを折ってしまって穴が開けられなかったのです。まあ、これは後でも良しとしましょう。
コメント