F-4EJ改の原型機は初飛行が1958年であり、すでに40年以上の歳月がたっています。航空自衛隊での配備もすでに30年以上たっており、戦闘機とし ては非常に長寿となりました。これほど長年にわたって使用されたのも大型機ゆえの搭載量の多さと、現在でも十分に通用するパワーがある為です。航空自衛隊 のF-4EJ改は「改」とあるように、大規模な改修が施されており、爆撃、対艦ミサイルの運用が可能になっています。
キットは2001年度に行われた戦技競技会の那覇の302飛行隊の物ですが、今回は通常の状態に作りました。戦技競技会は毎年行われる航空自衛隊の部隊対抗の競技会で、各部隊の特別なマーキングが施された機体が参加します。
数多いF-4の派生機と共通化するためと思われますが、非常に多くのパーツで構成されています。モールドは非常に良いのですが、パーツの合いはいまいちで完成までにずいぶん時間がかかりました。
計器類はデカール表現な為、立体感に乏しいですが、シートの出来は非常にいいと思います。上下分割の主翼は深く埋まってしまうため、マスキングテープで裏打ちしています。
分割の多いパーツと、合いの悪さのためこの状態まで組み立てるのにずいぶん時間がかかりました。迷彩塗装は境界線がはっきりしたぼかしに見えるため、マスキングで行いました。淵をわずかに浮かして細かいぼかしを狙います。
エンジンノズル周りもパネルごとの微妙な質感の違いを表現するために、マスキングと塗装を繰り返します。ラインが複雑なため、かなり面倒でした。
実機は非常に長く使用されている機体の為か、パネルラインはかなり汚れているようです。少量の黒や、白を混ぜた機体色で汚れや、退色した感じを表現してみました。
脚格納庫周りはかなり煤けています。これらも薄めたフラットブラック吹きつけ書き込んでいます。また、いつもの様にレドームのライトニングアレスターを伸ばしランナーで再現しています。ピトー管も真鍮線で作り直しています。
猛烈に細かいデカールが大量に付いてきます。もうこれは気力の勝負です。足回りのパーツも多く、接着面積が少ないため、固定するのに苦労しました。
実機の写真を見る限り、かなり汚れているようなので、フラットブラックをメインにエアブラシであちこち汚してみました。
作成は苦労も多いですが、キットの出来は非常に良いと思います。おそらく今まで作ったキットの中で一番時間がかかっていると思われます。完成まで3ヶ月近くかかりました。
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